チューニングの誤解と語弊


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「釣れるチューニング」

しばしば使われる文言ですが、これは誤解を招く表現であり、ルアー製作者やプロモーターが使うべき表現ではないと私は考えます。

ルアーやタックルには、あくまでも『基本のセッティング』があり、そこに「○○という状況に合わせたチューニング」や「自分が使いやすくするためのチューニング」はあったとしても「釣れるチューニング」というモノは単なる宣伝文句であり誇大広告――的確な表現ではないと考えているからです。(※1)

同時にノーマル状態が万能で最高だとも思いませんし、そこへユーザーが手を加えることを否定するような表現をするプロモーターやメーカーの言動は慎むべきだと思っています。(※2)

たとえば私がデビルズホースAF200(スミスウィック社)に施しているチューニングですが、簡潔に言うとスイッシュとスクイーク音を大きくし、移動距離を短くするためのチューニングとなります。

もっと広範囲を素早く探りたい方には『移動距離を短くする』のはデメリットであり、バスやフィールドのコンディション的に『スイッシュとスクイーク音を大きく』するのはマイナス要因になる場合もあります。

もちろん私もノーマル状態で使用することもありますし、私のチューニングが万能だとは口が腐っても言えません。

蛇足ですが、ノーマル状態で耐久性などに問題がある(たとえばハリ先が甘い、ネジが折れやすいなど)場合に限り、性能は確実にアップすると言い切れるケースもあります。
しかし、メーカーとしての製造コストやパーツの安定配給、販売価格の兼ね合いからそのパーツを採用しているケースも多々ありますので、それを一概に否定すべきではないとも考えます。

たとえばリールを製作者が考えるベストな状態で出荷しようと思ったら、現在メーカー希望小売価格40,000円のモノが60,000円になるとしましょう。
それで販売台数が増える、もしくはメーカーの利益が増えるなどの総合的なメリットがあれば踏み切るでしょうが、多くの場合は販売台数も利益も減ることが予想できるため踏み切らないのが現実だと思います。

そのコストに見合う、もしくはチューナー自身やユーザーが考える『ベスト(もしくはベター)』な状態を提供するのが、いわゆるチューナー、ワークスメーカーの役割ではないでしょうか。

あわせて申し上げておきますが、前記のデビルズホースのチューニング(デビルズディア)は私が考えた完全なオリジナルではありません。

発売から1世紀近くが経過しようとしているデビルズホースにおいて、一個人が思い付くようなチューニングはすでに誰かが施しているでしょう。
ネットで検索すると日本語サイトだけでも数件は類似のチューニングが紹介されておりますし、英語圏や雑誌・書籍も含めて調査すれば相当数に上るはずです。

たとえばエックスラッププロップ(ラパラ)のテールフックにはティンセルが巻かれています。既存のポッパーにブレーキのためテールフックへフェザー類を装着するのはメジャーですし、それをダブルスイッシャーに採用することに何も目新しいことはありません。

私のチューニングではコストの問題で見送りましたが、たとえば左右非対称形状のプロップなどはメガバス社(発明者:伊東浩一氏)が過去に特許を取得しており(出願後20年経過により権利消滅済み)、プロップダーターという名作を送りだしています。

話が逸れましたが、あくまでもチューニングは万能なモノではなく、そこに『ベストな』チューニングも存在しないというのが私の主張です。

「浮力をもっと高く(低く)」、「音を大きく(小さく)」といった、「このルアーの、この性能を、こうしたい」という目的があってこそ産まれるのがチューニングなのですから。

もっと自由に釣りを楽しめるアングラーが増えることを祈っております。


※1 YouTuberやブロガーなどの一般人がこの表現をするのは許容範囲かと思います。あくまでもプロフェッショナルとして利益を得る立場の人物(もしくは企業)に対しての意見となります。

※2 たとえば自動車や船舶に法定基準から外れるチューニングを施して公道(公共水面)を走る行為や、精密機器において内部に手を加えた場合にはメーカー保証を受けられなくなるというのは別の話ですので、蛇足ながら追記しておきます。

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